生ごみコンポストを調べまくったのでレポート。実践に向けての計画。

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ガーデニング

生ごみコンポストについて、長年(多分20年ぐらい)興味を持ちつつも何も行動できていなかったのですが、このたび、行動にうつしたのでブログに書いてます。

まだ実践段階にはないのですが、とりあえず納得いくまで調べて考察したので、今回は第一弾ということで、調べてわかったことをまとめておきます。
(第二弾として、実践編を予定しています!!)

生ごみコンポストで生ごみ問題を解決したい

まず「生ごみコンポストとは?」的な話からはじめますね。

「コンポスト」とは、「堆肥」もしくは「堆肥化」という意味です。
日本では、堆肥を作る容器のことも「コンポスト」と呼んでいますが、「コンポスター」という呼び方もあります。

生ごみを、土に埋めたり専用の容器や機械を使ったりして、堆肥化する。
それが「生ごみコンポスト」ですね。

ただ、生ごみコンポストを実践している人で、「堆肥を手に入れること」を一番の目的にしている人は多くないと思います。

それよりも、「環境問題に取り組みたい」「生ごみを減らすことで環境への負荷も減らしたい」という目的のほうが、優先順位が高いケースが多いんじゃないでしょうか。

生ごみは、ゴミとして出すと焼却処分されますが、その際に多大なエネルギーが必要となり、それが環境への負荷になっているそうです。
生ごみって水分を多く含むので、そのせいで燃やすのにかかるエネルギーが多いとかなんとか。

だから、環境のことを考えるなら、まずは「しっかり水分を切ってから捨てる」といったことができるといいですね。
わたしは15年ほど前から三角コーナーを使わない生活をしているので、生ごみが必要以上に濡れることはありません。

さて、わたし自身、生ごみコンポストを使って生ごみ問題を解決したいと思っていますが、正確にいうと、環境問題についてはさほど重視していません。
優先順位は低いです。

わたし自身は、「生ごみのニオイ問題を解決したい」「発酵という現象自体が好きなので体験したい」「ものづくりが好き」「知識欲を満たしたい」といったあたりが目的となっています。

生ごみコンポストに取り組む目的を考えるべき

生ごみコンポストを実践してみたい! と思って調べ始めると、さまざまな方法があることが分かります。
で、めっちゃ悩みます。

わたしも、生ごみコンポストの情報に触れるたびに「やってみようかな」とは思うものの、いろいろ調べているうちに迷って疲れちゃって、結局実践しないまま……というのを20年ほど繰り返しました。

そこで重要だと思ったのが「目的を考える」ということです。

そもそも、自分はどうして生ごみコンポストをやりたいのか?

よ~く考えてみると、自分に合った方法を絞り込みやすくなります。

わたしの場合は、前述したとおり、「生ごみのニオイ問題を解決したい」「発酵という現象自体が好きなので体験したい」「ものづくりが好き」「知識欲を満たしたい」の4つが目的です。

まず、わたしは悪臭に敏感なところがあり、これまでも生ごみの処理については人一倍神経を使ってきました。
冷凍庫で生ごみを保管していたこともあります。

コンポストの理論が分かってやり方をマスターすれば、生ごみのニオイ問題は解決できるはずです。

そして、「発酵が好き、発酵といいう現象を観察したい」という気持ちも強いです。
過去には自家製酵母を作るのにハマっていたこともありますし、ヨーグルトも自作していました。梅仕事も好きです。

ものづくり・手仕事も好きで、興味を持ったことはなるべくやりたい好奇心旺盛な性格も大いに関係しています。

で、堆肥を作りたいという感情はそんなにない。
家庭菜園もやっているので役に立てばいいなとは思いますけどね。

今のところは、環境問題とか堆肥づくりとかっていうより、上記の4つの目的がメインです。

こうして、自分が重視している目的がはっきりすれば、自分に合った生ごみコンポストのやり方を決めやすくなるのではないでしょうか。

生ごみコンポストの基本

生ごみコンポストにはいろんなやり方がありますが、どのやり方にも共通する、基礎知識から紹介します。

微生物や小動物を使って分解してもらう

生ごみコンポストの仕組みとしては、基本的には「微生物や小動物に、生ごみを食べてもらう」ものです。
乾燥式の生ごみ処理機は例外。

微生物は、カビなどの菌(糸状菌、放線菌)や、酵母、バクテリアと呼ばれる細菌類(乳酸菌、納豆菌など)。

ここで言う小動物は、主にミミズのことです。

使えない生ごみもある

生ごみコンポストでは、どんな生ごみでも入れていいということはありません。
文献により多少ブレがありますが。

プラスチックなどは絶対に入れられません。分解されないので当然ですよね。
それから、つまようじや割り箸なども、分解にとても時間がかかるので、入れません。

また、肉や魚の骨も入れない、としている場合が多いです。
玉ねぎやトウモロコシの皮も、分解されにくいからNGとしている場合もあります。

こまかく覚えるのは大変ですし、とりあえず入れてみて、しばらくしても分解されていないようであればそれだけ取り除く、という方法でいいんじゃないかと思っています。

ただし肉の骨はあきらかに時間がかかることがわかるので、わたしは入れるつもりはありません。
魚の骨は加熱したら分解されやすいそうなので、焼き魚や煮魚の骨は入れたらいいかな、という感じで考えています。

生ごみは小さく刻む

生ごみは、小さく刻んだほうが早く分解されます。

たいていは「1センチ角ぐらい」の大きさが推奨されています。

ちょっと面倒ですけどね。

もちろん、埋める場所がいくらでもあるならそのまま埋めちゃってもそのうち分解されるわけですが、限られたスペースで生ごみを処理するためには、やはり刻んだほうが良いのだろうと思います。

生ごみコンポストの分類

ここからは、膨大な種類がある生ごみコンポストのやり方について、わたしなりに整理・分類してみたものを紹介します。

以下の4個+1に分類してみました。

  • みみずコンポスト
  • 生ごみ処理機(乾燥式・バイオ式)
  • 嫌気発酵タイプ
  • 好気発酵タイプ
  • (+α)発酵後の熟成(堆肥化)

以下から詳述します。

みみずコンポスト

ひとつめは「みみずコンポスト」。

その名の通り、みみずに生ごみを食べてもらう方法です。

みみずに食べてもらうというわりと直接的な方法で、発酵とかしないので、わたしの目的には合いません。

興味がある方はぜひ。
こちらの動画がわかりやすく、おもしろかったです。

生ごみ処理機(乾燥式・バイオ式)

生ごみ処理機を使う方法もありますが、わたしの目的には合いませんので、あまり詳しくは調べていません。

生ごみ処理機は主に「乾燥式」と「バイオ式」の2種類があります。
乾燥式は、生ごみを熱風的なことで乾かして、カラカラにしちゃう感じだと思います。

この処理物を使って堆肥を作ることもできるそうです。

バイオ式のほうは、やっていることとしては次の項目の発酵作業だと思うんですけど、それを電気の力を借りて促進する感じですかね。
ヨーグルトメーカーに近い感じじゃないでしょうか。

ただ生ごみ処理機って電気を使うし、そんなにエコじゃないのでは?みたいな気もする。

家電なのでそれなりに高額だし。

嫌気発酵*屋外作業が少ない◎

ここからは、電気を使わずミミズも使わない、わたしが求めてる系の生ごみコンポストに分類されます。

ひとつめの「嫌気発酵」は、空気に触れさせない状態で発酵させる方法です。

生ごみが空気に触れないように容器に密閉し、乳酸菌や酵母菌の働きを利用して分解させます。

特徴は以下のとおり。

  • 密閉するので容器を室内に置ける(こまめに外に出なくていい)
  • 米ぬかやEM菌といった発酵促進剤を使う
  • 腐葉土や黒土は使わない
  • 発酵時にガスが発生するのでガス抜きをする必要がある
  • 発酵液が出るので液体をこまめに取り出す必要がある

発酵液は液肥としても使えるそうです。

ただ、嫌気発酵で発酵させただけでは、堆肥としては使えません。

堆肥を作りたいのであれば、堆肥化させる行程を経る必要があります。

次に紹介する好気発酵の場合は堆肥化させなくても継続できるのですが、嫌気発酵の場合は堆肥化が前提になっているので、堆肥化させない場合は「ただ生ごみを漬物にして捨てるだけ」みたいなことになります。

わたし個人としては、嫌気発酵より、次の好気発酵のやり方がいいなと思っています。

好気発酵*シンプルで半永久的◎

好気発酵は、空気を必要とする発酵方法。

容器は密閉せず、たまに全体を混ぜて空気に触れさせるなどの作業も必要です。

さまざまな菌・細菌の力を借りて、生ごみを土に返していくやり方。
いわゆる「コンポスト(コンポスター)」もこれです。

特徴は以下のとおり。

  • 基材として土などを使うので、基本的に屋外に設置する
  • 大きめのプランターや衣装ケースぐらいの大きさの容器が必要
  • 生ごみを土に埋める、以外の作業がほぼ無い
  • 半永久的に使える

好気発酵のやり方も、それ単体では堆肥にまではなりません。

後述する、堆肥化の行程を経て、ようやく堆肥として使えるようになります。

嫌気発酵は前述のとおりわりとシンプルなやり方なのですが、好気発酵の場合はさらに、やり方がいろいろあるので、以下から詳述します。

どこに(何に)埋めるか

まず、どこに(何に)埋めるか、ということを考えなければなりません。

時間と場所さえあれば、本来は、生ごみをそのまま土に埋めるだけで、何か月~何年か経てば、勝手に土に還ります。

でも時間も場所も限りがありますので、もう少し早く、もしくはもう少し省スペースで、生ごみを分解させる方法を考えることになります。

庭があるなら、一角を生ごみ埋めスペースにすればよいのですが、マンションだったりで埋める場所が無い人は、ダンボールや木箱などを使って、埋める場所を作ることになります。

そして中に入れる基材も、庭の土でも良いのですが、それが無い人は、黒土や腐葉土、もみがらなどの園芸資材を使うことになります。

この種類や組み合わせが実はかなり膨大でして、みなさん、いろんな配合を試されているみたいです。

ただ、生ごみコンポストを継続していけば、生ごみから作られた堆肥がそのまま基材にもなるので、考えるのは始めだけですね。

で、本などで紹介されている基材であれば、ある程度はなんでもいいのかな、とも思います。

発酵促進剤を使うかどうか

嫌気発酵では、米ぬかやEM菌といった発酵促進剤を使用するのが基本ですが、好気発酵でも、発酵促進剤を使う方法もあります。

たとえば、生ごみを米ぬかと混ぜてから基材に埋めるとか。
あらかじめ土と米ぬかを混ぜておき、それを基材にするとか。

発酵促進剤がなくても発酵はするので、あとは「家族の人数が多くて生ごみの量も多いから、ハイペースで分解されてほしい」とか、そういう個人個人の事情に合わせて選択したらいいのかな、と思っています。

あとは、夏はそのままだけど冬は米ぬかを混ぜる、とかかな?
(冬のほうが分解に時間がかかるので)

なお、「発酵促進剤」として市販されているものは、基本的に嫌気発酵用として売られているものです。

わたしもこのあたりはまだよく分かっていないので、とりあえず定番の米ぬかを入手しました。

堆肥にする

生ごみを発酵させるやり方として「嫌気発酵」と「好気発酵」を紹介しましたが、どちらの場合も、堆肥として使う場合は、そのままではなく「堆肥化する」という行程が必要です。

堆肥化するといっても特に難しいことはなく、基本的には「生ごみを入れるのをやめて、たまに混ぜたり水分補給しながら熟成させる」という作業になります。

ただ、スペースの問題等で、やり方を考えなければいけません。

埋められる庭があるかどうか

もし、生ごみ処理物を埋められる庭や畑があるなら、そこに埋めることで、堆肥化させることができます。

もちろん、埋める時点ではまだ堆肥ではないので、植物を植えている場所からは少し離して埋めてください。

数か月経てば堆肥になっているそうです。

総取り換えor一部取り出し

生ごみ処理物を埋めるような場所が無い人の場合は、容器に入れた状態で熟成させる方法があります。

熟成時には新たな生ごみを入れてはいけないので、その場合は、もう一つ同じ容器を用意して、そちらに新たに基材を入れ、生ごみを入れていく、ということになります。

ひとつめの容器の中身が完熟堆肥になったら、それは袋などに保存。
その容器は、今度はふたつめの容器が熟成段階になったときに使えます。

2つ以上の容器を循環させて使えば、埋める場所がなくても大丈夫ということですね。

ただ、「大きな容器をふたつも用意したくない」という場合は、「一部取り出し」という方法でも対応可能です。

容器の中から、堆肥にしたい分だけを取り出して、それが入るだけの大きさの容器に入れて、それを熟成させて使う、という感じ。

どんどん生ごみを入れていても、生ごみは分解されたらかなりカサが減ってしまうので、意外と容器の中身が満杯になることはなく、満杯になるにしても、相当な時間がかかることが予想されます。

だから、「どんどん堆肥ができて困っちゃう」ということは(もちろんやり方次第ですが)、無いと思われます。

堆肥の使い方、堆肥と肥料の違い

生ごみから作った堆肥は、土と混ぜて使うことができます。

そもそも「堆肥」というのは、土の栄養剤的なものです。
土をふかふかにするために入れるもの、という感じ。

で、「肥料」とは別物だそうで、肥料は、「植物の栄養剤」、堆肥は「土の栄養剤」という考え方が基本みたいです。

とはいえ、堆肥は土の栄養となり、土が栄養を蓄えたら、その栄養を植物が吸い上げることになるので、結果的には、植物のためにももちろんなります。

肥料はすぐに効果が出るけど、堆肥はじっくり時間をかけて効果を出す、という理解でもいいかもしれません。

堆肥の保存方法

堆肥が余ったときには、保存しておくことができます。

ビニール袋などに入れて密閉し、日が当たらない場所で保管しましょう。

保管しているうちに白いカビが生えることもありますが、白いカビは問題ありませんので、そのまま使えます。

余談ですが、堆肥がたくさんできたからと言って、メルカリ等で売るのは、気を付けたほうがいいです。
肥料取締法というのがあって、販売するには届出が必要です。

ついでに、家庭菜園で余った開封済みの肥料を販売する、みたいなのも届出が必要なので注意してくださいね。

さまざまな生ごみコンポスト(好気発酵タイプ)の方法

ここからはさらに詳しく、生ごみコンポストの具体的な種類について紹介します。
ただし、わたしの興味の方向性の事情で、紹介するのは好気発酵のタイプだけです。

ミミズコンポストや嫌気発酵タイプについてはご自身でお調べください。

コンポスター

バケツをひっくり返したような形状の、おそらくもっとも定番のコンポスト。

土に埋めて使うため、庭が無い人には使えません。

あと、見た目もあんまり好きじゃないです。

使い方としては、下部10センチぐらいを土に埋めた状態にして、中に生ごみと土を交互に入れていく。
いっぱいいなったら熟成させて堆肥にする。

生ごみと土をサンドイッチしていくので土もどんどん使うし、どんどん堆肥が増えて困っちゃう、ってなりやすいやり方です。

ダンボールコンポスト

低予算で始められるせいか、わりとメジャーなイメージがあります。
ダンボールコンポスト。

ダンボールを使うので導入コストがかなり抑えられるのが魅力です。
ダンボールは通気性もいいですしね。

ただ、やはり紙なので、やり方によっては破れてしまうのが難点かな。

見た目もあんまり良いとは言えないですね。

補強もかねて、木製のカバーを付けている人もいます。

中に入れる基材はさまざまですが、だいたい、35リットルほどの大きさのダンボールに25リットルほどの基材を入れます。

基材には、土やもみがらなどのほか、米ぬかを発酵促進剤として入れるタイプもあります。

生ごみを入れるときは穴を掘り、そこに生ごみを入れて掘った土をかぶせておく。
合計で50kgほどの生ごみが投入できるそうです。

生ごみが分解されるとカサが減るので長期間投入できますが、3~6か月ほど経つと満杯になり、そこからは熟成させて堆肥にする、というのが定番っぽいです。

キエーロ

全国あちこちの自治体で推しているのが、キエーロです。
補助金が出て割安で買えたり、自作方法を自治体ホームページで紹介していたりと、すごい推しっぷり。

基本的には、ダンボールコンポストと同じような使い方なのですが、キエーロの場合は

  • ふたが透明で、直射日光が入るように置く
  • ふたに隙間があり、風が通る構造になっている

というのが特徴。

キエーロは、オーソドックスなコンポストのように土を足すことはありませんし、日光の力もあり分解が早いのか、長期間のあいだ、全体の容量がほとんど変わらないそうです。

堆肥がたくさんできても使わない、という人にはいい方法だと思います。

キエーロで作った生ごみ処理物は堆肥化することも可能で、その場合は必要な分だけ中身を取り出し、別の容器で保管して熟成させればいいです。

キエーロはAmazonや楽天といったネット通販では販売されていません。
お住まいの自治体がキエーロを取り扱っている場合は、そこで購入できます。

もしくは、自作することになります。
自作したキエーロをブログで紹介している人はたくさんいるので、興味があれば調べてみてください。

高倉式コンポスト

発酵液を入れて発酵を促進するのが特徴のコンポストです。

  1. 砂糖水と発酵食品などを使って発酵液を作る
  2. 基材(米ぬかともみがら)と発酵液を混ぜる
  3. 数日置く
  4. 基材が発酵で温かくなったら生ごみ投入開始OK
  5. 1日1回かきまぜる
  6. いっぱいになったら一部(5割前後)取り出し、空いたスペースにまた生ごみを入れられるようになる
  7. 取り出した処理物は熟成させて堆肥としても使える

はじめに発酵液という名のブースターを準備するのが面倒かもしれませんね。

ただ、これってパンを焼くときの自家製酵母を作るのと同じ要領なので、自家製酵母をおこしたことがある人にとっては、簡単かと思います。
(酵母おこし、面白いですよね)

わたしも挑戦してみたいけど、キエーロなんかは黒土を入れるだけでいいと言っているのに、わざわざ発酵液を作る必要ってほんまにあるんかな?と、ちょっと疑問に思っています。

あと、毎日かき混ぜるのが面倒ですよね。
キエーロなら別に放置しても大丈夫なので……。

高倉式コンポスト技術(タカクラ・メソッド) | 日本での取り組み - JICA

新カドタ式コンポスト

門田(もんでん)さんという方が考案された方法です。

高倉式と似た仕組みで、発酵促進剤入りの基材を先に作るのが特徴。

また、土のう袋を使うのも特徴で、仰々しい箱を置かなくていいのはうれしいですね。

やり方は本で詳しく紹介されているので、それを見れば簡単に真似できると思います。

循環式コンポスト

3つのポリバケツを使って、生ごみと堆肥を循環させていくやり方です。

ひとつのポリバケツに生ごみと土を入れていきます。
それが満杯になったら、そのまま熟成させます。

ふたつめのポリバケツに生ごみと土を入れていきます。
それが満杯になるころには、ひとつめのポリバケツは熟成が完了しているので、堆肥として使ったり、使わない分はみっつめのポリバケツに保管します。

そうやって、容器をローテーションさせていくことで、生ごみ処理の行程と堆肥化(熟成)の行程を分けることができるんですね。

「家庭でつくる生ごみ堆肥」という本で紹介されています。

ペットボトルコンポスト

夏休みの宿題でできちゃいそうな、簡易版のコンポストです。

日々の生ごみ処理としては小さすぎて使えませんが、ペットボトルを何本も使えば、アリかもしれません。

上記で紹介した本「家庭でつくる生ごみ堆肥」でも、ペットボトルコンポストのやり方が紹介されていました。
それは腐葉土を使うやり方ですが、黒土を使ったり、米ぬかを混ぜてみたり、いろんな方法でできるかと思います。

1~1.2リットルのペットボトルに対して生ごみ100gを投入すると書かれていたので、2リットルのペットボトルを使うなら200gほど。

2リットルのペットボトルが5本ぐらいあれば、1人暮らしならローテーションしながらいけるかもしれないですね。

でも、ペットボトルって見た目がおしゃれじゃないし、わたしとしては日常使いにしようとは思いませんね。

わたしは生ごみの量が多くならないよう気を付けていますが、それでも、週に1kgぐらいは生ごみが出ているんじゃないかな。
1日あたり150gぐらい。

あ、お茶殻やコーヒーかすも含めたらもっと多いか。

それなら、大きめの容器を使ったほうがいいですね。

調べてみてわかった生ごみコンポストの怪しさ・分からなさ

ここまでは生ごみコンポストの具体的なやり方、種類について紹介してきましたが、ここからは、生ごみコンポストについて勉強してみての考察です。

記事の終盤ではまた具体的な話(わたしが実践しようと計画しているコンポストの話)が出てくるので、具体的なやり方だけ読みたい方はそこまで飛ばしてください。

で、わたしが生ごみコンポストのことを調べて思ったのは、こんなことです。

  • 科学的な話って難しい
  • 科学的でない方法で説明されている本やサイトはかなり多い
  • エセ科学・スピリチュアルに寄っているものも少なくない

どういうことなのか、ひとつずつ述べます。

科学的な話って難しい

生ごみがどのような仕組みで分解されていくのかを理解するには、菌の働きなどについての理解を深める必要があります。

わたしは学生時代は思いっきり文系で、生物なんて一番苦手な教科でした。

虫とか内臓とか気持ち悪いのが本当に見れなくて、だから教科書をそもそも開けないっていうレベル。

今はそこまでひどくなく、ガーデニングのために日々虫と戦ったりもしていますが。

あと、大人になってからはそれこそ発酵関係への関心が高くていろいろ勉強しているので、本当はわたし、農学部とかに進学したらよかったのかもしれません。

残念ながらわたしにはそういった基礎知識が無いので、本当に大変。

勉強は何歳からでもできますから、これからも勉強を続けたいと思います。

科学的でない方法で説明されている本やサイトはかなり多い

で、発酵の話って難しいので、結局、わかってないまま実践している人もかなり多いんですよね。

それは仕方ないと思います。
わたしだって、冷蔵庫がどうやって冷たくなってるのか知らずに使ってるし、世の中はそういうことだらけです。

でもね。

わからないなら、わからないって言ってほしいんです!!

たとえば、「すでに腐っている生ごみは発酵しないので入れてはいけない」とされていることが多いんですが、なぜでしょうか?

「腐敗=悪」みたいな印象だけで言っているのではないか、と思っちゃいます。

わたしもよくわかっていませんが、腐った食べ物も発酵した食べ物も、いずれは土に還るのでは?

基材の中の菌のバランスが崩れて悪臭が出てしまう、みたいなことがあるのかな、と予想していますが……。

ダイエットでも美容でも多いですけどね。
雰囲気だけでそれっぽい説明をしてるけどまったく科学的じゃないやつ。

エセ科学・スピリチュアルに寄っているものも少なくない

科学的でないどころか、完全なエセ科学やスピリチュアル的なものも、少なくありません。

スピ系に関しては、「難しい理屈より感情にうったえたほうが興味を持ってもらえる」とあえて言ってる可能性もありますが。

愛情をかけたらどうとか。

わかってないくせにわかったようなことを言う、スピリチュアルやエセ科学でごまかす、といった態度に、強い拒否感を覚えます。
誠実じゃないですよね。

ほんと、わからないならわからないと言ってほしい。
そのほうが信頼できます。

結局、人によって言ってることばバラバラなこともけっこうあって、素養が無いわたしはどれを信じたらいいのかわからなくなりました。

なので、その中でも、「これはたしからしい」と思ったことだけを、この記事には書いているつもりです。

生ごみコンポストは興味がある人だけやれば良い

生ごみコンポストは、興味をもって、楽しんでできる人だけがやればいいと思います。

最近はSDGsが盛り上がってきてゼロ・ウェイストという言葉もよく聞かれるようになりましたが、環境のためという理由だけでは、とても続かないんじゃないかな。
生ごみを減らしたところで本当に環境のためになってるのか、わかりにくいですもんね。

生ごみに手間暇かける時間があるなら、その分働いて、余分に稼いだお金をしかるべき団体に寄付したほうが環境のためになるのかもしれないし。

そうやって考えてたら何もできないですよね。

だから、わたしは自分自身の目的のために、生ごみコンポストに挑戦します。

あ、あと、家族に押し付けるものでもないと思っています。

生ごみコンポストに入れられない生ごみがあったり、生ごみは小さく刻むとか、そういうルールを、家族に強制しないこと。

自分がやりたいなら、自分がその作業もする。

家族も興味を持ってるならみんなでやればいいですけどね。

計画中の生ごみコンポスト

というわけで、これから、生ごみコンポストを実践していくつもりです。

一生懸命調べたらある程度のことはわかったけど、やっぱりやってみないとわからないことがたくさんありますよね。

まずはペットボトルで実験したい

そういえば、水耕栽培に初挑戦したときもペットボトル栽培からスタートしたんですよね。
好きやなペットボトル。

執筆時点で、すでに実験を始めています。

  • 黒土のみ
  • 腐葉土のみ
  • 黒土+米ぬか
  • 腐葉土+米ぬか

どうなるか楽しみ。

それを堆肥化して家庭菜園に使いたい

実験に使った生ごみ処理物は、せっかくなので熟成させて堆肥化させるところまでやりたいです。

で、家庭菜園の土に使う。

今は、使い終わった土は再生材を入れてリサイクルしていますが、堆肥も使ったらどうなるのか体験してみたいです。

キエーロのようなものがよさそう

本格的に生ごみコンポストを導入するとしたら、今のところ最有力候補はキエーロです。

でも、発酵液を使う高倉式もおもしろそうだし、いろいろやってみたい。

我が家で出る生ごみの量を計算して、必要な容器の大きさを考えて、容器を準備したいです。

けっこう大きな容器を使うことになりますから、しっかり考えてから買ったほうがいいでしょうね。

また、見た目重視で木箱にするのか、手軽さ重視でプランターや衣装ケースで代用するのかも、今後考えていきます。

続編はこちら

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参考文献

最後に、参考文献を。
実際にはもっとたくさんの本やサイトを見ましたが、役に立ったよ!というものだけを掲載することにします。

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