おせちを作るようになってからもう10年ぐらい?
手作りにすると好きなものを好きなだけ作れるし、嫌いなものは入れなくていいのが素晴らしい。
ただ、そもそも家族の人数が少ないので食べきれなかったり、家族の好き嫌いを考慮していくうちにどんどん品数が減ってしまったんですよね。
で、わたしは思ったのです。
「そもそもおせち料理って日本の伝統料理なのだから、好き嫌い関係なくある程度ちゃんと用意したほうが、子どもの教育上、いいのではないか?」と。
おいしいものを食べるというより、教養としてのおせち、とでも言いましょうか。
あと純粋に、わたしはおせち料理を作るのが好きなので、久しぶりにがっつり作ってみることにしたのです。
というわけで、2020年お正月の、おせちの記録をしておきます。
我が家のおせち料理の内容一覧
まずはざっと、一覧でご紹介。
「★」マークは、既製品を買ったものです。
- 伊達巻
- 栗きんとん
- 黒豆★
- 田作り
- かまぼこ★
- 数の子★
- くわい
- 昆布巻き
- 棒鱈★
- えび
- 紅白なます
- さわら西京焼き★
- ローストビーフ
- 生ハム★
- ほたてうま煮
- 八幡巻き
- お煮しめ
どれも作ったことはありますが・・・。
数の子は、そこまでの手間は無いけど、高いんですよね。
安い、切れてる味付数の子を買っています。
かまぼこや生ハムは手作りできるものでもないので素直に購入。
さわらは、良い切り身が手に入らなかったので、すでにみそに漬かってる「焼くだけ」のものを購入しました。
西京焼き、既製品は初めて買ったけどおいしいですね。
レシピ
ここからは、手作りした料理のレシピを掲載します。
作り方は、これまでいろんなレシピを見ながら少しずつ自分好みにしていったものです。
一の重
まずは一の重に入れるおかずから。
伊達巻
材料:はんぺん1枚、卵3個、塩ひとつまみ、みりん30ml、だし30ml、砂糖30g
- クッキングシートで型を作る(20cm×18cmぐらい)
- 材料をすべてミキサーに入れて混ぜる(はんぺんはちぎって入れる)
- (2)を(1)の型に入れて、180度で10分、250度で7分焼く
- 巻きすで巻いて輪ゴムでとめ、冷ます
- 完全に冷めたら切る
また、玉子焼き機を使ってコンロで焼いてももちろんOKです。
コンロで焼く場合は弱火で、じっくり焼きます。
巻きすは、「鬼巻きす(鬼す)」があると、伊達巻のあのデコボコが作れますが、普通の巻きすでも大丈夫です。
わたしは今年ついに、鬼巻きすを買いました。めっちゃいいです。
栗きんとん
材料:さつまいも500gぐらい、栗甘露煮1瓶(500gぐらい?)
- さつまいもを洗って、濡らしたペーパータオルで包む
- (1)をさらにラップで包む
- 600Wで2分30秒加熱
- 200Wで15分加熱
- 皮をむいて潰す
- 甘露煮のシロップを混ぜる
- 栗を混ぜる
200Wでは100gあたり3分です。
シロップの量は、味見をしながらお好みで調整してください。
わたしは瓶に入っているシロップの8割ぐらい入れましたが、全部入れてもいいと思います。
さつまいもは裏ごししてもいいですが、わたしはつぶが残っているぐらいが好みです。
田作り
材料:ごまめ40g、砂糖大さじ2、しょうゆ大さじ2、酒大さじ1、みりん大さじ1、白ごま適量
- ごまめを皿に広げ、ラップ無しで600W1分加熱
- フライパンに調味料をすべて入れて中火にかけ、とろみがついてきたらごまめを入れる
- たれを絡めながら炒めて、汁気がなくなったら皿に広げ、ごまを振る
涼しい場所で保管するほうがいいと思います。
冷蔵庫に入れる場合は食べる30分ほど前に冷蔵庫から出しておきましょう。
くわい
材料:くわい1パック(大6~8個ぐらい)、だし1カップ、酒小さじ1、砂糖小さじ1、みりん小さじ1、薄口しょうゆ小さじ2、塩少々
- くわいの芽は1.5cmほど残してカット。底を平らに切り落として皮をむく(里芋と同じような感じで)
- 15分ほど水にさらす
- ゆでこぼす
- 調味料とくわいを鍋に入れて火にかけ、沸騰したら弱火にして、落し蓋をして20分
- 汁に浸けた状態で冷ます
くわいをちょうど並べて入れられるぐらいのイメージ。
昆布巻き
材料:昆布15cm×たらこの幅cm×5枚、たらこ5腹、かんぴょう1本、みりん大さじ3、しょうゆ大さじ3、昆布の戻し汁適量
- 昆布は前夜から水に浸けておく
- かんぴょうは水洗い→塩もみ→水洗い後、10分ほどゆでる
- 昆布でたらこを巻き、かんぴょうで2か所結ぶ
- 鍋に(3)と戻し汁をかぶるぐらい、さらに調味料をすべて入れ、火にかける
- 沸騰後は弱火にして20分ほど
- 煮汁に浸けたまま冷まし、完全に冷めたらカットする
二の重
次は、焼き物がメインの二の重です。
えび
材料:えび5尾、酒1カップ、みりん60ml、しょうゆ60ml、だし1カップ
- えびのひげを切り落とし、つまようじで背ワタをとり、洗って水けを拭きとる
- 鍋にみりんと酒を入れて煮切る
- しょうゆとだしを入れ、沸騰したらえびを入れて落し蓋をし、弱火で5分煮る
- 煮汁に浸けて一晩おく(上からキッチンペーパーをかけておく)
紅白なます
材料:大根125g、にんじん25g、砂糖12g、だし45ml、酢30ml、塩少々
- 大根とにんじんを千切りにする
- 塩ひとつまみ(分量外)を入れて混ぜ、10分おく
- 水分をしぼり、つけ汁に浸ける
ただ、わたし千切りが苦手なので、どうしてもうまく作れないんですよね・・・
あと、わたしはもう少し甘みが強いほうが好みなので、来年は砂糖の量を増やすつもり。
こういうスライサー、やっぱりあったほうがいいな。
ローストビーフ
材料:牛ももかたまり1個、塩コショウ、赤ワイン大さじ2、しょうゆ大さじ2、みりん大さじ2
- 肉は常温に戻し、塩コショウする
- 肉の厚みを計る
- フライパンで、肉の厚みcm×分、4面焼く
- 残りの小さな2面は1分ずつ焼く
- アルミホイルで2重に包んで1時間以上おく
- 【ソース】フライパンに調味料を入れて煮立たせてソースを作る
「肉の厚さを計ってその分数焼く」という方法は目からウロコ!
ソースはもう少し甘いほうが好みなので、今度はもう少しみりんの量を増やすか、砂糖を加えてみようかな。
ほたてうま煮
材料:蒸しホタテ15個前後、日本酒大さじ3、みりん大さじ3、しょうゆ大さじ3、顆粒だしひとつまみ
- 調味料を鍋に入れ、火にかける
- 沸騰したらホタテを入れ、煮汁が少なくなるまで煮る
けっこう辛めに仕上がり、日本酒が進む味でした。
が、個人的にはもう少し甘いのが好みなので、来年は砂糖を入れてみようかな。
八幡巻き
材料:ごぼう1本、★だし1カップ、★しょうゆ大さじ2、★酒大さじ2、★みりん大さじ2、牛薄切り肉300g、小麦粉適量、油適量、☆しょうゆ・☆みりん・☆酒・☆砂糖を各大さじ2
- ごぼうは10cmの長さに切り、細切りにする
- ★の調味料で(1)を10分煮る
- ごぼう3~4本を巻ける程度の牛肉を広げ、茶こしで小麦粉を振る
- ごぼう3~4本を巻く
- フライパンで、転がしながら焼く
- ☆の調味料を加えて煮絡める
- たれを絡めた状態で冷まし、冷めたらカットする
今年はごぼうだけで作りましたが、色合いを考えるとにんじんやインゲンを巻くのがいいなと思いました。
また、煮詰めたあとすぐお皿にあげてしまって味があっさりしてしまったので、来年は煮汁ごと冷ましたほうがいいな、というのが反省です。
三の重
最後に三の重です!
三の重はお煮しめのみとなっております。
お煮しめ
※それぞれの食材を下ごしらえしたのち、あとは一緒くたに煮るだけです。
材料:里芋1袋(10個ぐらい?)、ごぼう1本、にんじん1本、こんにゃく1枚、干ししいたけ8個ぐらい、だし800ml、砂糖大さじ3、みりん大さじ3、薄口しょうゆ75ml、きぬさら8枚ぐらい
- 干ししいたけは30分以上水に浸けて戻し、いしづきをカットする
- 里芋は皮をむいたら塩もみして水洗い。その後下ゆでする
- ごぼうは皮をむいたら5cmぐらいに切り、酢水にさらしてアクを抜き、下ゆでする
- にんじんは輪切りにして花型で抜き、余力があれば「ねじり梅」の飾り切りにする
- こんにゃくは手綱にして下ゆでする
- きぬさやは塩ゆでにする(余力があれば飾り切りにする)
- きぬさや以外の食材とだしを鍋に入れ、落し蓋をして5分煮る
- 調味料を加えて20分煮て、そのまま冷ます
- 冷めたら盛り付け、上にきぬさやを飾る
本来はれんこんも入れると思いますが、あんまりたくさんあっても食べきれないよな、と思い省きました。
れんこんを入れる場合は、れんこんも花の形に飾りきりにして、下ゆでします。
料理の段取りについて
おせち料理はたくさんのおかずを一気に作ることになるので、段取りが重要です。
わたしはほとんどすべて、31日に作りました。
※日持ちしやすい栗きんとんと田作りは30日に作りました。また、昆布巻き用の昆布は30日の夜に浸けておきました。さわらの西京焼きを作る場合も、30日のうちに浸けておくのがいいです。
で、一気に段取りよく作るためのポイントは、以下の2つ。
- はじめにだしを一気にとっておく
- ふせんを活用する
まず、だしははじめに1リットルほどまとめて作っておきます。
31日の朝イチにするのが、だしとりです。
お茶用のポットに入れておくと使いやすい。
で、大事なのが「ふせん」。
わたしは、前述のレシピを、一つひとつふせんに書いて、キッチンの壁に貼り付けました。
作り方が頭に入っている人は、レシピ名だけでいいと思います。
わたしも、自分が理解できればそれでいいので、前述のレシピより簡略化して書いたものが多いです。
で、終わったものから、取り外していけば、壁がどんどんスッキリして達成感があるし、何をすべきか一目瞭然です。
作り終えたふせんは、おせちのレシピ本(の表紙裏)に貼り付けておきました。
反省点があれば赤ペンで書きこむ。
で、また次作るときに参考にして、年々改良していけばいいかなーと思っています。
おせち料理の盛り付け
おせち料理は、盛り付けも悩むと思います(毎年悩んでる)。
ある程度のルールはあるのですが、厳格に守らなければならないわけでもないですよね。
ある程度のルールを踏まえつつ詰めればそれらしくなります。
わたしは以下の点を意識して詰めました。
- 初心者ほど、重箱を使ったほうがいい
- 9個に仕切って詰める(品数が少ないなら4個に仕切る)
- 3段目はお煮しめだけでいい
- 2段目は焼き物、一段目はそれ以外
インスタとか見てると、カッコイイ器を使っておしゃれに盛り付けてあるのもありますが、初心者や、わたしのようにセンスに自信がない人は、重箱を買ってオーソドックスに詰めるほうが断然「それっぽく」なります。
わたしが使っている重箱はこちら。
あと、今回は年末にたまたま図書館で借りた本が大ヒットで、盛り付けの見本もいろいろ載っていたので大いに参考にしました。
そして完成した盛り付けがこんな感じ。
▼一の重
(左上から:栗きんとん、かまぼこ、くわい、田作り、黒豆、伊達巻、伊達巻、数の子、昆布巻き)
8品しか作らなかったので、伊達巻が2か所に入っています。好きなおかずを多めに詰められるのも、おせちの良いところです!
あと、栗きんとんは大量に作ったので別の入れ物にがっつり詰めてあります。笑
▼二の重
(左上から:さわら西京焼き、生ハム、ローストビーフ、えび、紅白なます、ほたて、ローストビーフ、棒鱈、八幡巻き)
えびを入れてしまうとフタができなくなるので、食べる直前に詰めます。
▼三の重
(左下から:ごぼう、しいたけ、にんじん、里芋、きぬさや、こんにゃく)
にんじんときぬさやは、上に乗せる感じの盛り付けが基本です。
残りの食材は十字に仕切ってもよかったんですが、本に載っていた扇状の盛り付けが素敵だったので参考にしました。
ちなみに、本はこれです。
※図書館で借りてめっちゃ気に入ったので買いました。
お正月準備買い物リスト
最後に、買い物リストを掲載しておきます。
おせち料理以外のものも載っています。
(お雑煮食材など)
- 祝い箸
- 御神酒
- 白みそ(西京みそ)
- 年越しそば(そば用のつゆ、具等も)
- 昆布(だし用・昆布巻き用
- 薄口しょうゆ
- 砂糖
- プラスチックパック(保存用)
- 卵6個※伊達巻を2本作るので……
- はんぺん2枚※伊達巻を2本作るので……
- 栗甘露煮1瓶
- さつまいも500gぐらい(中2本)
- 黒豆(既製品)
- ごまめ40g
- 白ごま
- かまぼこ
- 味付数の子
- くわい
- たらこ5腹
- かんぴょう
- 棒鱈
- 有頭えび4尾以上
- 大根(紅白なます・お雑煮)
- 金時にんじん(紅白なます・煮しめ・お雑煮)
- 酢
- さわら2切
- 牛もも肉ブロック
- 生ハム
- ほたて(ゆで。冷凍でも可)
- 牛薄切り肉(八幡巻き8本分ぐらい)
- ごぼう(八幡巻き・お煮しめ)
- こんにゃく1枚
- 里芋1袋
- きぬさや1パック
- もち米1.4合
- キッチンペーパー
まとめ
2020年のお正月は、数年ぶりにがっつりおせち料理を作り、味わいました。
改めてしっかり作ってみると、大変どころか、めっちゃ楽しかったです!
なお、おせち料理を作ると言うとみんなすごいと言ってくれますが、かといって、作らない人がダメとかそういうことではありません、当然のことながら。
作りたい人は作ればいいし、作りたくない人は作らなくていい。
そもそも、おせちを食べたくない人は食べなくていいと思うし。
わたし個人は、作るのが好きだし、日本の伝統に触れる機会としても、子育て的にもいいかなと思っているのでやっているだけです。
普段、料理をするのはあまり好きじゃないんですが、こういうイベントのメニューなら作るの楽しいんですよね。
子どもが小さいころはお正月以外でも、イベントごとにいろいろ作っていたんですが、忙しくなってあんまり作らなくなってしまっていました。
けど、今回おせち料理を作るのは楽しかったので、今年はほかの行事でもいろいろ作りたいです。