クラウドソーシングってなに?初心者にもわかりやすく説明してみる

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本記事は、noteで有料販売していた記事をブログに移植したものです。

2016年6月1日 14:30

「クラウドソーシング」という言葉は、一般にはまだほとんど知られていません。

ネットに入り浸っている人だと知っている人も多いんですが、リアルの世界だとまだまだ認知度は無いんですよね。

というわけで、クラウドソーシングって何なのさってことを紹介しておきます。

一言で言うと、「未来的な働き方」だと思っています。

■クラウドソーシングとは?

クラウドソーシングとは、不特定多数の人に対してお仕事を発注できるシステムのこと。

だと言われています。

でも、これだけじゃ何のことか分かりませんよね。

わたしなりに説明すると、こうなります。

従来ならプロのライティングの会社などに所属していないと取れなかった仕事が、個人でもインターネットを通じてとれるようになる仕組み。

ライターの場合、従来の働き方だと、仕事をもらうにはこのような方法しかありませんでした。

  • 出版会社や編集プロダクションに所属する
  • ライティング専門の会社やWeb制作会社に所属する
  • フリーの場合は出版会社などに自分で営業をかける

クラウドソーシングの登場によって、クラウドソーシングのサイトに登録されている仕事を見て、「これならわたしでもできる!」という仕事に応募できるようになりました。

つまり、こんな人でも仕事ができるようになったのです。

  • 育児中や介護中で働き方に制約がある人
  • 持病などが理由で外で働けない人
  • 会社に属する(雇用される)形態が合っていない人

■時間と場所にとらわれずに働ける

クラウドソーシングを使った働き方というのは、時間にも場所にも制約されない働き方です。

◎個人で仕事ができるので、通勤することはなくなります。

通勤がなくなるということは、それだけ労働時間を増やせるとも言えますし、それだけ労働時間を減らせるとも言えます。

実働8時間、通勤に往復2時間かかっていた人は、毎日10時間仕事に使っていたことになります。

クラウドソーシングで通勤をなくすことにより、10時間丸々仕事時間に充てることもできますよね。

逆に、通勤に使っていた往復2時間を、家事や育児に使うこともできます。実働時間8時間のままで、プライベートの時間が増えることになります。

◎メッセージ(メール)でのやり取りが基本なので、時間関係なく働けます。

相手の営業時間関係なく、メールなので夜中でも早朝でも連絡できます。もちろん、返信がいつ来るかはクライアント次第ですけどね。

ライティングの仕事であれば、時間を問わず、いつでもできますよね。

取材等、一部時間と場所に制約がかかる部分もありますが、従来の働き方に比べれば、自由度はかなり高くなりますよ。

■発注側のメリットも

クラウドソーシングは、仕事を発注する側の人にもメリットがあります。

◎安く発注できる

一番のメリットはこれですね。

ライティング案件でも、「かならずしもバリバリのプロのライターは必要ない」という仕事があります。

体験談なんかはまさにそれ。

「体験談を集めたいけど、プロに頼むと100万円かかってしまう……」という場合。

クラウドソーシングを使って一般人に頼めば、10万円で済むかもしれません。

また、プロのライターに依頼する場合でも、編プロなどの会社を通すと、どうしても割高になってしまいます。

個人で活動するライターに直接依頼した方が安くで済みますね。

◎雇用しなくて済む

人を雇うのは大変です。「しばらく仕事無いから解雇ね」なんてことはできません。

でも、クラウドソーシングを使って外注すれば、継続的な雇用ではなく「プロジェクトごとに発注する」というスタイルなので、コストも下がります。

これはわたしたち受注側のメリットでもあるんですよ。

一社に縛られることなく、そのときそのときで割りのいい仕事を受けていけるので、低年収で飼い殺しにされることはありません。

■クラウドソーシングの仕組みとは?

クラウドソーシングがどんなもので、どういうメリットがあるのか、ということはなんとなく分かっていただけたと思います。

クラウドソーシングへの理解をより深めるために、仕組みについても紹介しておきましょう。

◎総合型と特化型のクラウドソーシング

大きく分けると2種類あります。

【総合型】
ライティング、デザイン、アプリ開発などなど、いろんな種類のお仕事を総合的に扱うクラウドソーシングサービス。
ランサーズ、クラウドワークスなどが有名。

【特化型】
ライティング専門、ロゴ制作専門など、職種に特化したクラウドソーシングサービス。
ライティングなら、ザグーワークス、Shinobiライティングなどがあります。

◎タスク・コンペ・プロジェクト 3つの仕事方式

ランサーズやクラウドワークスといった総合型大手のクラウドソーシングの解説にうつりましょう。

※わたしが使っているのはランサーズです。

○タスク

単純作業に向いている仕事のやり方。

「Aという商品の体験談を100件ほど集めたい」と思ったとき、1人1人に依頼するのはとても大変です。

こういった仕事には「タスク」を使います。

「Aという商品の体験談を書いてください」という依頼を出し、件数を100件に設定してしまえば、発注は完了。

わたしたち登録者がその依頼を見て「Aという商品を使ったことがあるから書けそう!」と思えば、依頼詳細に目を通します。

詳細画面には、文字数や「こういう雰囲気で書いてください」みたいな指示が書かれています。

それに従い記事を作成し、案件画面のフォームから投稿します。

その後、クライアントが目を通して問題なければ「承認」されます。

承認されれば、報酬ゲットです。

○コンペ

ロゴデザインやネーミングに向いている仕事方式です。

たとえば、「新しいお菓子を作ったので、このお菓子の名前を決めたい」という人(会社)がいたとしましょう。

この場合、コンペを利用して「お菓子の名前を考えてください!」という依頼を作ります。

タスクと同様、詳細画面にはお菓子の詳しい情報や、「こんな雰囲気の名前がいい」などの要望が記載されます。

わたしたちがそれを見て、「考えてみたい!」と思ったら、考えた名前を投稿していきます。

その中からクライアントが1つ選び、選ばれた人が報酬をもらえます。

コンペによっては「参加報酬」が設定されており、選ばれなくても優秀な作品にはいくらかのお金が入ることもあります。

イメージとしては、小説の新人賞のような感じですね。みんなが自分の作品を応募して、選ばれた人だけがお金をもらえる仕組みです。

○プロジェクト

記事作成などライティングのお仕事は、プロジェクトがメインです。

「化粧品の比較サイトを作りたいから、化粧品について詳しい人に記事を作っていってほしい」みたいなケースで説明しましょう。

まずは、プロジェクトで「化粧品についての記事作成○記事」みたいな募集をかけます。

詳細ページには、記事の単価や納期、報酬、それから記事の内容に関する指示が書かれます。

わたしたちがその募集を見て、「化粧品好きだから書いてみたい」と思えば、応募します。

タスクやコンペと違い、応募の時点ではまだ記事作成はしません。

応募時には「わたしは化粧品が好きなのでけっこう詳しいです」とか「○本の記事を〇日以内に納品できます」など、自己PRを書き込めるようになっています。

それぞれの応募文を見たクライアントが1人選んで、その人が「仕事をする権利」をもらえます。

選んでもらったらクライアントが「エスクロー入金」をします。仮入金とも呼ばれ、「クライアントがランサーズに依頼分のお金を預ける」ということです。

それから記事作成を開始して、納品。

納品後、ランサーズが預かっていたお金を、あなたに支払う、という流れです。

この「エスクロー入金」のシステムがあるおかげで、「納品したのにお金がもらえない」というトラブルが防げます。

発注側としても、万が一記事が納品されなくても、預けたお金を返してもらえるので安心です。

プロジェクトという方式は、従来の求人募集と似たようなものです。

募集要項を見て応募し、書類選考などを経て、採用される人が決まります。プロジェクトも同じ。

クラウドソーシングはフリーランスの受注方法の1つ

クラウドソーシングで稼ぐ、という表現には語弊があります。

クラウドソーシングは受注方法の1つというだけで、働き方そのものを指すわけではありません。

フリーランスや個人で副業をしたい人が、自分から営業かけたりしなくても、仕事を探すことができるシステム。

それが、クラウドソーシングです。

「クラウドソーシングで稼ぐ」と言っちゃうと、ランサーズなどクラウドソーシングサービスの会社に入って働くみたいになっちゃいます。

わたしの場合はあくまでも、クラウドソーシングがきっかけで稼げるようになった、というだけです。

たまたま「ランサーズ」を見つけ、ランサーズを通じて仕事をもらうようになりました。

ランサーズ経由で請ける仕事だけでも生計を立てられるようになりました。

でも、キャリアを重ねていくと、ランサーズを通さなくても直接依頼が来ることもあります。

今は、ランサーズ経由で請ける仕事はほとんどありません。

それよりも、直接請けている仕事や、講師業の方が圧倒的に多くなっております。

とは言え、初心者の方には、わたしはクラウドソーシングの活用をおすすめしたいです。

自分で営業しなくていいし、入金されないなどのトラブルも回避できる分安全です。

クライアントを見分ける目が養われないうちは、直接取引はしない方がいいというのがわたしの考え。

慣れてくれば自然と良いクライアントを見分けられるようになりますし、スキルが上がればクラウドソーシングを頼らなくても仕事はいくらでも受注できるようになります。

まずは、クラウドソーシングに登録して、少しずつ慣れていくのがおすすめですよ。