「女性の品格」という本、ベストセラーなので読んだ方も多いかと思いますが、わたしは最近初めて読みました。
何かの本だか記事だかでこの本が紹介されていて、それで興味をもって購入しました。
ひと昔ほど前、「○○の品格」という本がたくさん出版されてましたよね。
「女性の品格」もその中のひとつ、という程度の認識しかありませんでしたが、読んでよかったと思います。
実践しようと思ったことなどをまとめておきます。
型どおりの挨拶ができる大人に
21ページあたり。
アラフォーに突入したというのにそろそろヤバイんじゃないかと思っているのが「改まった場所での言葉遣いがわからん」ってこと。
(ナチュラルに「ヤバイ」とか言ってるあたり、ほんまヤバイわ)
「この度はなんちゃらかんちゃら・・・」とか「恐れ入ります」とかそういう大人っぽい言葉遣いを必要とされる場面がなくてさ。
けど、ものっすごくたまに、大人っぽい言葉遣いをしたいのに言い方がわからなくて困ってしまう。
たとえば友達の結婚式とか。
友達の親族や上司の方などと挨拶するときに、型どおりの挨拶ができたらスムーズで気持ちいいだろうな、と思います。
いつもモゴモゴしてしまう。
ただでさえ人見知りなのに。
そういう改まった場で、ちゃんと隣の人に声かけて自己紹介して当たり障りのない話題で話したりできるようになりたい。
人から話しかけてもらうのを待つ状態を本書では「世話の焼ける人」と表現されていて非常に耳が痛かったです。
あと、スピーチのポイントも書かれていたんですが、まとめるとこんな感じです。
大きな声で自分の名を名乗り、おめでとうございますと言い、主催者を祝い、会の趣旨に賛意を示す。自分と相手の関係にふさわしいエピソードをひとつ。最後に改めておめでとうございますと締めくくる。
こうして見てみると「そりゃ、スピーチと言えばだいたいそうやろ」と思ってしまいますが、この基本から大きく外れたスピーチを聞くこともたびたびありますよね。わたしはそうならないようにしたい。
型どおりの挨拶を言うと、堅苦しいとか、上っ面を取り繕うだけで感情がこもってないとか思われがちですが、そんなことはありません。
いろんな属性の人、いろんな性格の人、いろんな人が集まるところだからこそ、共通の・当たり障りのない・型どおりの挨拶が潤滑油になるんじゃないかな。
狭い世界での友達同士ならくだけた言い回しや内輪ネタ、業界用語とかも使えばいいですけど。
ホストの意を汲む「いいお客さん」になる
37ページあたり。
これも、改まった場での心構えの話になりますが、ゲストとして参加するときには、ホストの意を汲んでその会を盛り上げようってことです。
これも、内輪の集まりなら気を抜いても許されるかもしれませんが、冠婚葬祭や仕事関係のパーティなどでは気を抜くべきでないと思います。
それに、ちゃんとホスト(主催者)の意を汲んで気を遣ったほうが結局は盛り上がって楽しめるんですよね。
マイペースを貫いてもあんまり楽しくないんじゃないかな?
改まった場が楽しくない人は、盛り上げる努力をするか、もしくははじめから参加しないほうがいいですね。
あと、礼状を出しましょうということも書かれていました。
礼状って書きます?
わたし、最近はもうすっかりそんなことしてないなぁと反省しました。
この本は2006年に書かれているのでメールはすでに普及しているわけですけど、それでもあえて、手紙を出すのがいいといったことが書かれていました。
このあたりの感覚は時代の流れに応じて変わっていくものだと思いますが、わたしはもともと手紙を書くのがけっこう好きで、レターセットや一筆箋をいろいろ揃えるのも好きなんですよね。
それでもここ数年は筆不精ぶりが半端なかったので、ちょっと意識して、お礼状を書いてみたいなと思います。
お礼状を書くような機会すらそもそも滅多にないですけどね。
誕生日にメールを送る、プレゼントを贈る
43ページ。
人の誕生日を祝うことも、そういえばすっかりサボっていたなぁとまたまた反省しました。
主に、反省した箇所ばかりメモしている。笑
一時期から、「当たり障りのない誕生日メッセージになんの意味があるんだろう?」とか思っちゃって、面倒だからとやらなくなり、そうやって不精なことをしているうちに祝われることも減っていき…。
もちろん、全然交流のない人にまでおめでとうと言わなくていいと思うけど、滅多に会わない人でも、自分が友人だと思っている人には、おめでとうの一言だけでも、メッセージを送るのがいいなと思いました。
そこから近況報告をしたり、今度久々に会おうかという話になったりもするし、誕生日などお祝いの際にメッセージを送るのはムダなんかじゃないですよね。
Facebookだと「今日は○○さんの誕生日です」とかって教えてくれるけど、誕生日を非公開設定にしている人だっているし、自分で改めて、友人の誕生日をリストにしてみてもいいかもしれません。
ネガティブな出来事・感情を他人に言わない
78ページ。
怒り・悔しさ・情けなさ・恨みなどのネガティブな感情をさらすのは、醜い部分を見せることです。
そういったネガティブな話は、「ユーモア交じりのエピソードとして言えるならいいのですが」「自分で消化しきれていないときは、他人に言ってはいけません」とありました。
ものすごく腑に落ちる説明です。
弱い部分や醜い部分をさらけ出すこと=仲の良い証拠、なんて10代ぐらいだと考えがちですが、そうではないんですよね。
さらけ出すにしても節度をもって打ち明けるべきで、いつまでもぐだぐだと愚痴ったり、ヒステリックに怒鳴ったりといったことは良くない。
本書では、「どうしても誰かに聞いてほしいときは、電話相談か身の上相談に匿名で相談」とありました。
そういえば、わたしもディープな相談事や愚痴を言いたいときは、普段行かないエステやマッサージ屋さんに行くことが多いです。
怒るときは効果を考えてから
135ページ。
怒り方って難しいんですよね。
わたしはここ1年ぐらい自分自身と向き合ってきたつもりですが、課題のひとつは「アンガーマネジメント」でした。
はじめは「わたしは怒りっぽいから、我慢する方法を学ばなくちゃ」みたいに考えていたものの、本当は違うんですよね。
アンガーマネジメントって、「怒る必要のないところでムダに腹を立てなくて済むよう、物事の捉え方を改める」「怒るべきところできちんと怒る方法を習得する」っていう2点がメインだと思っています。
1点目については、認知行動療法のような心理カウンセリングの手法を用いることでクリアできます。
たとえば、「あ、これってわたしが責任感じる必要ない問題やーん」って気づけば、今までイライラしていたことに対して全然イライラしなくなる、みたいな。
話が逸れましたが、本書にあったのは、2点目の本当に怒るべきときに、きちんと怒ることについてでした。
「本当に怒るべきとき、言うべきときは感情に任せて爆発させるより、時間をかけて、冷静に、いつ、どこで、どう表現したら一番効果があるのか、考えてから起こる」
これはアンガーマネジメント関連の本などでもたびたび書かれていますが、相手に自分の気持ちをきちんと伝えるには、感情的にキレ散らかすより、相手に伝わる方法を熟考して戦略的にキレることが大事という話なんですよね。
わたしはまだまだうまくできませんが、意識することで少しずつできるようになってきました。
「女性の品格」を読んだ感想
「女性の品格」は、もう14年も前の本なので、内容が古い部分もあります。
そう思うと、この十数年で、男女平等や多様性への許容などの感覚が社会全体として少しは良くなっているんでしょうね。
まあごく一部そういう時代に合わない内容があるにしても、全体としては今でもというか時代を問わず通用する考え方が多く書かれているので、今から読んでもいいと思います。
著者の坂東眞理子さんとはキャリアも年齢も全然違いますが、内容は普遍的です。
(男性の方が読んでもいいと思います)
わたしはいろいろと「これは改善しなければ」と思う点があったので、今後の生活に生かしたいです。