値段交渉の話【5】~断る仕事はまず交渉せよ~

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本記事は、noteで有料販売していた記事をブログに移植したものです。

2018年9月4日 16:05

忙しかったり気が乗らなかったり値段が安すぎたりして仕事を断るとき、どのように断っていますか?

断る仕事は、まず値段交渉をしてみるのがいいんじゃないかな、と思っています。

わたしは気乗りしない理由がお金なら、「じゃあいくらもらったらわたしは気持ちよく働ける?」と考えて、その金額を相手に伝えます。

あんまりやりたくないな、と思う仕事でも、極端な話、1本100万円くれるっていうなら「やるやる!」ってなるでしょう?

どうせ断るつもりなら、断るんじゃなくて「これぐらいの値段ならできます」って伝えたらいい。

「1本100万円なんて金額とても言えない」とか思わなくていいです。

「100万円もらえるなら気持ちよく働けそうだけど、そんなの言えないからとりあえず10万円って言ってみようかな」とか考えてはだめ。

「では10万円でお願いします」って言われたらどうするんですか。

気持ちよくないのに、いやいや働くんですか。

報酬とは、「仕事だから我慢してがんばらなくちゃ」っていう我慢に対して払われるわけじゃないですよね。

いやいやで働くなんて、相手に失礼。誰も幸せになれない。

「いやいやでもいいからとにかく安くで引き受けてくれたらそれでいい」と考えるクライアントもいるでしょうけど、その場合は相手がこちらに対して失礼だし、わたしはそんな人と一緒に働きたくないです。

***

話が少し逸れました。

「この仕事は自分には合わないから断ろう」って、お金以外の理由で断るつもりにしても、それでも、値段交渉してみてもいいと思いますよ。

たとえば「この仕事はわたしは全然詳しくないジャンルだから、引き受けたとしたらリサーチだけでも相当時間がかかるし、この金額ではわりにあわない」と思うなら、「そんな時間と労力をかけてでもわりに合う金額」を提示すればいい。

興味の無いジャンルをゼロからリサーチするのに見合う金額となると相場よりだいぶ高くなるかもしれないけど、それでも、言ってみたら了承してもらえるかもしれない。

そしたら自分の経験にもなるし、書けるジャンルが一つ増えて仕事の幅も広がるし、もちろんお金も入ってくるし、めっちゃいいやん。

って、わたしは考えています。

だから平気で法外な値段を伝えたりもします。

ただ自分で「この金額は法外だ」と自覚している場合は、その旨も伝えます。

「わたしが引き受けるとしたら●円です。でもこの金額は相場よりかなり高額ですし、このジャンルに強いライターさんを探せばだいたい●円ぐらいで引き受けてもらえるかと思います」みたいな感じで。

それでも「ライターさんを探す手間や時間を考えたら、もう多少高くてもいいからあなたに依頼したい」と思ってもらえたりもします。

断る前にダメ元で交渉してみるのは自分のためにもなるし、相手にとってもそのほうが親切なんじゃないかなって思います。

相手からしても、断られるだけだとほかのライターを探すことになるけど、交渉してもらえれば相場観を知ってもらえたり、なぜ引き受けるのが難しいのか理由もわかるし。

なので、交渉することに対して遠慮したりせず、堂々と話してみてほしいな、と思います。