値段交渉の話【2】~強気と弱気~

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本記事は、noteで有料販売していた記事をブログに移植したものです。

2018年8月8日 10:02

値段交渉について、前回は財布と権限の話をしましたが、今回は「強気と弱気」の話をします。

「強気でいくべきところと弱気でいくべきところ」について、という感じですね。

値段交渉に限らず、わたしが交渉ごとをするときに意識していること。

交渉というと強気でいくイメージだと思いますが、強気一辺倒ではうまくいかないのではないでしょうか。

わたしが値段交渉をするとき、こんな感じで伝えます。

「金額は強気で、その根拠については弱気でいい」

詳しく説明しますね。

まずこちらが希望する条件、金額については、強気で設定します。

たとえば3万円で打診された仕事に対して「60万円ほしい」と言ったこともあります(そしてその希望が通りました)。

わたしは「自分が気持ちよく働ける金額」「相手にしっかり貢献しなきゃ!と思える金額」を伝えるので、場合によってはかなり高額な希望になったりもします。

それでその仕事が流れることもありますが、納得いかない金額で受けても最後までモヤモヤするだけだし、時間もムダだなって。

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金額等の希望を伝える際には、同時に「根拠」も伝えなければなりません。

多くの人は、その根拠を「相場」に求めがちですが・・・

よく「こういう仕事の相場はいくらですか?」とか聞かれます。

紙ならまだしも、Webはそこまで相場ってないし、気にしなくていいと思うんだけどなぁ。

根拠の出し方はいろんなパターンがあります。相場のほかに、「時給計算」とか、自分の仕事の、価値の希少性や質の高さに根拠を求めてもいいでしょう。

わたしははじめの3年間ぐらいは時給計算でやっていましたが、その後は自分の感覚で、「これぐらいの価値はあるだろう」という金額を伝えることが増えました。

「作業時間や労力としては大したことないかもしれないけど、わたしが培ってきたスキルを使うのだから、それに対してお金を払うのは当然のことよね」って。

美容師さんとかもそうですよね。カットにしてもカラーにしても、原価は大したことないけど、技術料がかかってるよね。

ライターも同じ。

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ただ、根拠を伝えるときは、わたしは弱気な伝え方をすることが多いです。

条件面、金額は「3万円で打診されたものだから、5万円になれば御の字かな……」なんて思わずに、「この内容なら60万円ぐらいほしいわ」と思えばその金額を提案する。

けどその根拠を伝えるときにははっきり言わないです。

「偉そうにすみません!」とか「相場がよく分かってないんですけど」、「これぐらいの金額なら気持ちよく働けるなぁと思って・・・」「絶対にこの金額もらわないと無理!ってわけではないんですが、希望として・・・」

みたいな、逃げ腰な感じで伝えています。

これは堂々・はっきりと主張する人もいるだろうと思いますが、わたしには無理・・・

ムッとされたり嫌われたりするのが怖いので(笑)、こんな弱気な感じで、「よかったらご検討ください・・・!」とか言っちゃています。

が、それでもだいたい言った金額は通るものです。

わたしも、金額を弱気にしてしまうことが未だにあるんですが、遠慮して安く請けた仕事はやっぱり後悔することが多いので、しっかり希望は伝えないといけないなと思っていますよ。

金額の設定で迷ったり、強気で交渉しないとという幻想にとりつかれたりしたら、この話を思い出してほしいです。