本記事は、noteで有料販売していた記事をブログに移植したものです。
2018年8月20日 11:00
値段交渉のお話、第3回です。
今回は、交渉のゴールについて。
値段交渉するとき、ゴールや目的について意識したことはありますか?
交渉が失敗に終わる人を見ていると、どうも、ゴール設定をせず「やみくもに、とにかく単価を上げようとしている」ように見えることがあります。
というわけで、ゴール設定の仕方について。
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値段交渉のゴールは、値段を上げてもらうことだけではありません。
少しでも金額が上がればそれでいいの? 違いますよね。
たとえば、こんなゴールが想定できるんじゃないでしょうか。
- パート並みの収入を、正社員並みの収入にまで引き上げたい
- 今より稼働時間を減らして収入はキープしたい
- 「割に合わないなぁ」と思いながら働くのをやめたい
どうですか。
人によっていろんなゴールがあるだろうし、ゴールはひとつじゃなく複数あったりもするでしょう。
理想のゴールを設定しないことには、交渉はうまくいかない気がする。
ゴール設定しないまま成功したとしても、それは運によるところが多い。
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「こうなりたい」っていうゴールを決めておくと、交渉も具体的な話がしやすいし、譲歩できるポイントも見定めやすいです。
たとえば、収入を増やすことを最優先にするなら、単価を上げてもらわなくても、純粋に受注量を増やせば達成できるかもしれない。
さらに、「受注本数を増やす」ことを条件に単価を交渉してみてもいいですよね。
それは大量発注をしたいというクライアントだという前提ですけど。
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やみくもに単価を上げようと交渉するのはよくないです。
意味がないから。
自分にとっての理想のゴールを達成するために何をすべきか考え、クライアントのニーズや都合も考えて、そのうえで出てくる選択肢のひとつが、「単価交渉」なわけで。
単価アップ以外にも、受注量を増やす・作業量を減らしてもらうなど、交渉できる事柄はあります。
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考え無しに単価アップを目的にしてしまうと、たとえ単価が上がっても満足できないこともあります。
「交渉して単価は上がったけど、まだなんか、割に合わないんだよなぁ」
みたいな。
そういう人に言いたいのは、「相場なんて気にしなくていい」ってことです。
Webの場合はとくに、相場なんてほとんど無いようなものだから。
「自分が気持ちよく働ける金額」を言えばいいと思います。
わたしはそうしています。
多くの人は「今が1本1万円だから、1万2千円ぐらいにまでなら上がるかな?」みたいに、今の単価ありきで考えちゃうんですよね。
そうじゃなくて、わたしは自分の気持ちを基準にしているので、相手に提示された金額の50倍とかでも平気で言います。
で、その希望金額が通ることもあります。
ダメならダメでいい。
変に遠慮して低い金額で受けて、「割に合わない」と思いながら働くのはストレスだし、相手にも失礼だと思うし。
あと、そのとき交渉が成立しなくても、しばらくしてから単価が上がったり、あとはほかの仕事を紹介してもらえたり、みたいなこともあるから、交渉自体はどんどんすればいいんじゃないかなぁ。
なんて、思います。
ただ、まだ経験が浅い人の場合は「いくらぐらいで交渉するのが妥当なんだろう?」って、どうしても気になると思うので、次回はそういう話を書きます。
経験が浅い人にもやりやすい「時給換算」の落とし穴と、わたしがオススメする時給換算の計算方法についてです。
お楽しみに!