PTSDに関する考察ですが、素人の考察というかわたしがぼんやり考えていることなので、そういう認識の上でお読みください。
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PTSDというのは、これまでの人間関係から切り離される状態であり、
PTSDからの回復というのは、人間関係を再びつないでいくことである。
みたいな話が、水島広子さんの本に書かれていて、当時すごく腹落ちしたんだけど、どの本だったかな……。
多分これ
これまで当たり前に生活していた場所、当たり前に話していた友達たち、当たり前に存在していたわたしの人生。
それが、一瞬にして恐怖に支配され、その状態が続くのが、PTSDなのだろうと思います。
恐怖体験をしたとき、一時的に恐怖に支配されることはあるけれど、恐怖体験が過ぎ去れば、いずれは自然と元にもどるものです。普通は。
けれど、元の生活、元の人生にうまく戻れないことがあり、それが、PTSDという状態です。
※体験直後から1か月程度のあいだは「急性ストレス反応」と呼ばれ、1か月以上続く場合は「PTSD」と診断されるようになる
で、この「日々の、当たり前の暮らし」が断絶された状態から元の状態に戻るには、断絶したものをひとつずつつないでいかないといけないんだよね。
わたしは2021年にPTSDを発症しました。
はじめのうちはまだパニック状態だったと思うのでかろうじて外出したり、仕事の連絡をしたりできていたんですが、時間差で、症状が悪化し、家から出られなくなりました。
かろうじての外出も、今思えばかなり無理をしていました。なんせ、自分以外のほぼすべての人間が敵に見えるので、「言うことをきかないとまた攻撃される」「だから呼ばれたら従わなくては」みたいな感覚だった。
PTSDがどのタイミングで「治癒」ということになるのかはよく分からないけど、引っ越して転院した先のクリニックでは、PTSDだとは言われていません(軽いうつ状態とのことでした)。
今年から仕事にも復帰し、ほとんど元通りと言えるぐらいにまで精力的に活動できています。
けれど、なんか、違和感が拭えません。
しっくりこないというか、まだ世界がグラついているというか。
わたしのこの性格、この経歴、この生活状況。それに対して、人とのつながりが少なすぎる気がするんです。
断絶された日常を少しずつつなぎ直してきたけれど、まだ、断絶されたままのものがたくさんある気がする。
それに、「元の状態」に戻るのが正解とも限らなかったりするよね。
あの事件を引き寄せてしまった原因となった人間関係や出来事は、元に戻してはいけないし、それを想起させるような人間関係やシチュエーションには慎重にならざるを得ない部分もある。
すべてから断絶され一人ぼっちになったところから少しずつつながりを取り戻しても、戻すのが怖かったり、戻すべきかどうかの判断に迷う部分があったりして、その周辺がゴッソリと抜け落ちているような。
実際、未だに事件現場周辺には近寄れないし。一生行けないかもしれないし。ま、一生行けなくてもたいして差し支えのない場所だったのが不幸中の幸いか。
それ以外でも、長らく連絡をとってなかった友達とかについては「今も友達」という感覚が無い。
会ってなくても漠然と、細くつながっていた人たちが、忽然と姿を消してしまったような感じ。伝わるかな……。
あと、そもそも、実はそんなに、友達も知り合いもいなかったんじゃないか、という気もする。
付き合いが良いほうではないと思うし、自分から誘うことが無いから誘われないと出かけないし。
でも、もう以前のことは思い出せないんだよね。
一方で、あらたに知り合いや友達ができたりもするのだから、あと数年すれば、今の違和感もかなりなくなっているんだろうなという気もする。
第二の人生、みたいな。第二どころじゃないよな、シーズン8ぐらいまではきてる気がする。なんか、ここまでの人生が盛りだくさんすぎて。
シーズン8までいってるんか。人気ってことやな。打ち切りにならないように、引き続き面白く生きていきます。
生き恥が多すぎて面白がらないとやってられんわ。