本記事は、noteで有料販売していた記事をブログに移植したものです。
2016年6月1日 14:41
Webライターになること自体は簡単です。
パソコンが使えれば、誰にでもできます。
パソコンが使えない人でも、パソコンの使い方なんてすぐに覚えられます。
ただ、もっとステップアップするには、必要なスキルはたくさんあります。
ステップアップを具体的に言うとこんな感じ。
文字単価が上がることによって
「同じ月収20万円でも少ない稼働時間で稼げる」
⇒仕事が楽になる
「同じ稼働時間でも月収が増える」
⇒生活が楽になる
文字単価が上がった結果、わたしは「同じ稼働時間でも月収が増える」を選びました。
人によっては、もっとプライベートを充実させるために、収入を維持しつつ働く時間を減らすこともあるでしょう。
どちらにせよ、仕事がたくさん来るようになると、自分で仕事を選べるようになります。単価が高いものだけ選ぶこともできるし、自分がやりたい仕事だけを選ぶこともできるんですよね。
そうなるためには、スキルアップが必要です。
- 営業力
- 文章力
- SEOの知識
- 撮影・画像編集
- 投稿・コーディング
具体的にどのようなスキルなのか、解説していきましょう。
■営業職経験も活きる営業力
Webライターに必要な営業力には、2つの意味があります。
○1つ目は、対クライアント。
「こんなジャンルも得意ですよ」「今月はまだ○記事書けますよ」といったことをアピールする。
また、単価等の条件を交渉する。
こういった営業力ですね。
日本人は交渉が苦手です。でも、こう考えてみてください。
「言うのはタダ」
わたしはいつも、ダメ元で言います。
「(もしそういう案件があれば)こういうジャンルも得意なので、良かったらお声がけください」とか、
「(もし余力があるなら)申し訳ないのですが、生活もかかっているため、報酬を上げていただくことはできないでしょうか?」とか。
案外こうした営業努力は報われることが多いですし、ダメだったらさらに良い条件の仕事を探すまでです。
もちろん、こうした営業をかける際にはこちらから120%の成果物を出すというのが大前提です。
それが、一番の営業になります。
クライアントを感動させる勢いの質や速さを意識してください。はじめのうちは、質か速さ、どちらか1つでもかまいません。
わたしは文章力には自信がなかったので、速さを売りにしました。
納期を数日以上前倒しにして納品していたので、「急ぎの仕事なんですが、これやってもらえますか?」というリピートをいただきやすかったです。
営業の基本2つはこれ。覚えておきましょう。
- 120%満足していただく
- ダメ元で言う
○2つ目の営業力は、対読者。
わたしたちが書く記事には、なんらかの目的があります。わかりやすいのは、アフィリエイトサイトの記事です。
アフィリエイトサイトの記事は「広告ありき」で作られるのが基本です。
クライアントが売りたいと思っている商材を、うまく売る文章が求められます。
やり手の営業マンは、商品を売らないって知っていますか?
「この商品がおすすめ!買うべき!後悔させません!」みたいな典型的な「嫌な営業マン」になってはいけません。
やり手の営業マンは、なにげない会話の中から顧客のニーズをとらえて、そのニーズに合わせた商品を提案します。ときには他社の商品を勧めることもあるぐらいです。
そして、必ずデメリットも伝えます。そうやって、お客様に安心してもらい、自分自身を信用してもらい、商品を売るのです。
物を売るための文章もこれと同じ。
売りたいなら、その読者を安心させてあげること。
「こんなデメリットがあるから、こういう人には向かないけれど、こういう人にとってはデメリットを上回るメリットがある」とか。
ここでざっくり書くだけではわかりにくいと思うので、ぜひ営業についても勉強してみてください。
本屋さんに行けば、トップ営業の方が書いたような営業ノウハウの本がたくさん売られています。2~3冊買ってみれば営業のイロハはなんとなくわかるはず。
あとは実践あるのみです!
ちなみに、ここではわかりやすくアフィリエイトサイトのケースでお話ししましたが、これは企業サイトの会社案内の文章でも、ちょっとしたコラムであっても、理屈は同じです。
そのサイトが何を売りたいのか? それを売るためにはどうすればいいのか?
モノを売るわけでなくでも、「会社のことを知ってほしい」とか「○○というキーワードで検索してきた人の疑問を解決する」とか目的はいろいろありますよね。
その目的に沿った文章を書く力があれば、仕事は増えていくでしょう。
■ワンランク上の文章力
「ライター」というと文章のプロだと思われがちですが、実は、月収20万円ぐらい稼ぐだけなら、文章力が高くなくても大丈夫です。
さすがに「何を言っているのかわからないレベル」だと困りますが、言いたいことが伝わる文章さえ書けていれば大丈夫です。
ただ、もっと単価を上げていこうと思えば、やはり文章力も高めていく必要があります。
助詞が適切に使えているか、適切な単語を選べているか?
読みやすさが意識されているか?
魅力的な文章になっているか?
実は、わたしは国語が大の苦手でした。だから、未だに文法には自信がありません。でも、ライターを始めた当初に比べると、(これでも)スキルアップしています。
文章力を磨くには、まずは日本語の勉強です。
おすすめは、中高生向けの参考書。特に、作文や小論文の書き方について書かれている本がいいでしょう。
また、魅力的な文章を書くといった点では、コピーライティングに関する本を読むのがおすすめです。
魅力的な文章というと詩人やエッセイストのようなアーティスト系の書き手がイメージされますが、文章の魅力は感性だけの問題ではありません。
人が魅力を感じる文章にはある程度の法則や理論があるので、そこを学んでおくといいでしょう。
さらに、読みやすい文章についても研究が必要ですが、それは次の「SEOライティング」になります。
■SEOライティング・Webライティング
Webライティングとは、ざっくり言ってしまうと「Webで読まれやすい文章を書く」ということです。
紙の本と、ネット上のコンテンツでは、書き方が違います。
わかりやすいところで言えば改行の多さ。
Webの文章はスマホから読まれることを意識しなければならないので、改行が少なく文字がギュッと詰まっていると読みにくいのです。
スマホから読むときって、ずっと画面をスクロールしながら読みますよね。
それに、Webは1ページあたりの長さをいくらでも伸ばせるので、改行をたくさんして画面が縦に長くなってしまっても、問題はないのです。
紙は決まったサイズの中におさめなければいけないため、そうはいきません。
ほかにも、「英数字は半角にして、4桁以上の数字にはカンマ(,)を入れる」のようなルールがいろいろあります。
また、Webコンテンツの大きな特徴は「検索される文章を書かなければならない」という点です。これがSEOライティングです。
わたしたちが知りたいことを「ググる」と、検索結果が表示されますよね。いろんなサイトが並んでいますが、あの順番はどのように決まっていると思いますか?
あれは、Googleのロボットが順位を決めています。
ロボットはいろんなサイトを見て回り、「この記事は価値が高いから一番上に表示しよう」とか「この記事は全然役に立たないから下の方に入れなくちゃ」と決めていくんです。
すごいですよね。
ではGoogleのロボットがどのような点を見てその記事の価値を決めているのか?
それを書き出すとそれだけで1冊の本になってしまいそうなので、簡単な紹介にとどめておきます。
- キーワードがまんべんなく入っているか
- 適切に小見出しが入っているか
- 「それ」など代名詞ではなく、固有名詞を使えているか
「Googleのロボットに価値が高いと思ってもらえる記事を書く」というのをSEOライティングとかWebライティングとか言います。
SEOというのは「検索エンジン最適化」という意味で、まさしく「Googleのロボットに評価してもらい、検索結果の上位に表示してもらうためのテクニック」を指します。
せっかく書いた文章も、検索結果の上位に表示してもらえなければ見てもらえません。
上位に表示される文章書くテクニックはたくさんあるので、1冊本を買うことをおすすめします。
■撮影・画像編集できれいな画像を
記事によっては、「記事の内容に合った画像を付けてください」と依頼されることもあります。これって、クライアントは簡単に言いますけど、難しいんですよね。
記事につける画像を選ぶのって、案外時間がかかります。
さて、画像を選ぶ方法としては、2つあります。
- 画像サイトから適切な画像を選ぶ
- 自分が撮影した画像から選ぶ
クライアントによっては、「画像サイトから選んでください」とか「自分で撮影した画像のみ使ってください」とか指示があります。
○画像サイトから選ぶ
画像サイトや素材サイトと呼ばれるサイトは、たくさんあります。無料のものもあれば有料のものもあるんですよ。
単価の安い仕事なら、わざわざ有料の画像を使う必要はありません。無料サイトでも十分です。
ただ、無料サイトだとイメージ通りの画像が見つからないということもあるんですけどね。
もし、無料サイトに適切な画像がない場合は、無理に探そうとせず、クライアントに「ありません」と伝えた方がいい場合もあります。
こちらが気を使ってわざわざ有料の画像を使ってしまうと、クライアントもあなたの好意に甘えて、あなたが赤字になってしまうだけです。
単価が高い仕事ならそれでいいですが、単価が低いうちは「赤字にならないように」と意識してくださいね。
○自分で撮影する
体験談なんかだと特に、自分で撮影した画像を求められます。「こんな写真を付けてください」と具体的な指示があることも。
Webに掲載する画像はそこまで大きなものである必要はないので、スマホのカメラで撮影したもので十分です。
一眼レフがなくても大丈夫!
ただ、やっぱり高性能なカメラを使ったほうがきれいな画像が撮れます。
わたいはいわゆる「高級コンデジ」と呼ばれるカメラを使っているのですが、iPhoneや普通のコンデジで撮った画像とは全然違いますよ。
わたしもカメラはまだまだ勉強中ですが、稼げるようになってきたら、少しずつカメラの勉強をしておくのもおすすめです。
■投稿・コーディング(HTML)
ライターの仕事は記事を書くことです。ですから、Wordやテキストファイル(メモ帳)で記事を書いて納品するだけ。
ですが、お仕事によってはサイトへの入稿も求められることがあります。その分報酬の上乗せをしてもらえるなら、積極的に引き受けましょう。
たいていは、WordPressというシステムを使っていて、アメブロみたいなブログと同じような感覚で投稿できるようになっています。
ただ、記事を書くだけのときと違って、タイトルと本文を入れるだけでなく、キーワードの設定や画像の挿入などの作業が追加で発生することもあります。
はじめはやり方がわからなくて当然なので、クライアントに教えてもらいながらマスターすればいいでしょう。
自分でブログをやったことがないという人は、ためしに個人ブログをやってみるといいですよ。Wordpressでなくても、無料ブログを経験しておくことで投稿のやり方がつかめます。
もう1つ知っておきたいのがHTMLを使ったコーディングです。
と、わざと難しそうい書いてみましたが、WebライターがわかっておくといいのはHTMLというマークアップ言語だけです。
HTMLというのは、サイト上で文字の色や大きさを変えるなど、記事を装飾するのに使うプログラミング言語です。
たとえば、記事に入れる小見出しは<h2></h2>というで囲むと、文字が大きくなって、小見出しだとわかる状態になります。これを「HTMLタグ」と言います。
※便宜上、全角カッコで書いていますが、本当は半角書くのがルールです。
小見出しのデザインはサイトごとに異なりますが、デザイン自体はサイト全体の設定でおこなわれるので、気にしなくて大丈夫です。
ほかにも、引用部分を引用だとわかるように装飾したり、別のページに飛べるようにリンクを張ったり、いろんなことが「HTML」でできるようになります。
※2023年移植時点では、HTMLの知識は当時ほど重要でなくなったように思います。知っていると対応できる範囲は広がりますが、知らなくても大丈夫です。
■1つずつスキルアップしていこう!
Webライターとしてステップアップするためには、これだけたくさんのスキルが必要です。
ここで紹介しきれなかったものもまだまだあります。
でも、突然スキルアップすることはまずありえません。
わたし自身も、仕事をしながら少しずつ習得していきました。
ほとんどは、クライアントから「こんなこと、できますか?」と聞かれて「やってみます!」と答えたことで、やらざるを得なかったことばかりなんですよ。
だからこそ、あなたももしクライアントに聞かれたら、「やったことはありませんが、やってみたいです」と答えてみてください。
やったことがないからと言って「できません」と断っていては、いつまで経ってもスキルアップできません。
できることが増えるほどにライターとして成長していけます。
成長できれば請けられる仕事の単価も上がっていきますよ。